LIVE PHOTOS & REPORT

Vol.1 渡辺美里

2017.6.23 fri.

1/1

<SPECIAL BAND>

【音楽監督・Piano】 

本間昭光

​【Drums】

佐野康夫 

Official Site

​【Bass】

根岸孝旨 

Official Site / Twitter

 

​【Guitar】

中村タイチ 

Official Site / Twitter

​【Trumpet】

吉澤達彦

Twitter

​【Sax】

竹上良成

Official Site / Twitter

往時、ニューヨーク・ハーレム地区にあった高級ナイトクラブ「コットン・クラブ」では毎夜、時の精鋭が集い、

熱演/名演を繰り広げていた。後に“ローリング20’s”と称されるその時代の熱を、歴史に名を残す天才プレイヤーたちが

音楽化していたということなのだろう。

 

それから、約100年。東京・丸の内にその伝説のスポットの名をとどめた瀟洒な空間はこの夜、

文字通り一夜限りのプレミアムなセッションが引き起こした幸福な酩酊感に浸されることになった。

 

プロデューサー/キーボード奏者として現在のJ-POPシーンをリードするひとり、本間昭光がこの企画のために編成した

スペシャル・バンドにゲスト・ボーカルを迎え、東京・丸の内のCotton Clubでとっておきの演奏を披露する

ライブ・シリーズ“American Express presents THE BLUE SESSIONS”。その第1回となったこの夜のゲストは渡辺美里だ。

1985年にデビュー以来、名実共に日本のポップ・シーンを代表する女性ボーカリストとして活躍してきた彼女は、

例えばスタジアムのような大会場で、その隅々にまで声を響かせるスケールの大きなボーカル・スタイルがいちばんの

魅力と言っていいだろうし、実際のところ、このCotton Clubの親密な空間に登場するのもこの夜が初めてのこと。

だから、ファンにしてみれば、それだけでもうプレミアムなライブであるわけだが、彼女ほどのボーカリストであれば、

自分が歌う空間の特性までも音楽的なケミストリーの要素に加えてしまうに違いなく、

果たしてこの初めての空間でそんな歌声を聴かせてくれるのか!?

なんてふうに、つい身構えてしまうこちらの気持ちをいなすかのように、1曲目からしてちょっと意表を衝く選曲。

1950年代から60年代にかけてヒット曲を連発した黒人コーラス・グループ、ドリフターズの「渚のボードウォーク」だ。

とりわけ印象的だったのはそのゆったりとしたグルーヴで、それはプレミアムなライブに居合わせたオーディエンスの、

ともすれば硬くなりがちな気持ちをまずはほぐしましょうという本間たちの配慮だったか。

しかも、美里のボーカルはゆったりとした音楽の流れの中で英語の歌詞の一つひとつを十分にグルーヴさせながら

届けてくれるから、聴く者の気持ちはほぐれるだけでなく、快く揺れ始める。10の言葉よりひとつの音楽。

1曲演奏しただけで、このスペシャルなバンドとスーパーなボーカリストは、オーディエンスに特別な夜を満喫して

もらうための体勢を整えてあげてしまったのだった。

続く2曲目は、美里の最新アルバム『オーディナリー・ライフ』から、彼女と本間との最初の音楽的な出会いとなった

「ここから」。美里は、この曲で本間がやってみせた編曲の鮮やかさに、“なんて豊かな音作りをする人なんだろう”と

思ったという。その強い印象がこの夜のセッションにつながる二人の交友のきっかけにもなったわけだが、

その交友がどんどん深まっていったのは音楽以外にも共通する好きなものが少なくなかったからだとか。

「サウンド・オブ・ミュージック」からのナンバー「私のお気に入り」に始まる次のパートは、

そうした二人の共通するミュージカルや映画への愛着のもとに選ばれた曲たちが続いた。

それは、50年代、60年代のいわゆるポップス黄金時代の空気を彷彿とさせる選曲でもあって、そうしたサウンドを例えば

ワインを傾けながら楽しむこの時間はまさに格別だった。もちろん、その心地よさは選曲の時代感が連れてくるのではなく、

美里や本間をはじめとするバンドの“豊かな音”に因るもの。ラグジュアリーな音は、聴く者をラグジュアリーな気持ちに

させてくれる。さて、その次に披露された、本間のリクエストだというレイ・チャールズ「アンチェイン・マイ・ハート」と、代表曲「My Revolution」に続いて歌った美里の曲「虹をみたかい」はこの夜のひとつのクライマックスだった。

先に披露した黄金時代の曲から今に至るポップスの、そのルーツには黒人音楽があること、そしてその事実を理屈ではなく

身体感覚として美里が理解していることを音楽的に表現してみせたパフォーマンスは圧巻のひと言。

「アンチェイン・マイ・ハート」の間奏に入るところで美里が叫んだ「ワオーッ!」は、間違いなく時代を超えて

往時のニューヨークCotton Clubで繰り広げられた演奏にも呼応するものだろう。

リリースに先駆けて披露したニュー・シングル曲と美里の野外公演の定番曲で夏を先取りしてステージをいったん

締めくくったが、さらに名残を惜しむように2曲を披露。ゆったり、そしてたっぷり、

音楽の豊かさというものを満喫させてくれたステージは、まさにプレミアムの名にふさわしい濃密な時間だった。

(文:兼田達矢 写真:高田 梓)

【SET LIST】

American Express presents THE BLUE SESSIONS Vol.1

2017.6.23 fri. @ COTTON CLUB ※2nd Stage

 

M1. Under The Boardwalk(Bette Midler)

M2. ここから

M3. My Favorite Things(Julie Andrews)

M4. Big Spender(Shirley Bassey)

M5. Cry Me A River(Julie London)

M6. Unchain My Heart(Ray Charles)

M7. My Revolution

M8. 虹をみたかい

M9. 僕はここに

M10. サマータイム ブルース

 

EN1. 10 years

EN2. Lovin’ you

この特別な一夜の模様は、7月2日(日)にJ-WAVEにてオンエアされる。他では聴くことの出来ない渡辺美里×本間昭光バンドの珠玉の演奏を是非ラジオでお楽しみください。

【PROGRAM INFO.】

J-WAVE SELECTION American Express THE BLUE SESSIONS SPECIAL

放送日時:7/2 (日) 22:00-22:54

ACT:渡辺美里

ナビゲーター:AKO

Twitter:#amexevent

放送局:J-WAVE

radiko:http://radiko.jp/#FMJ

​ARCHIVES

_AZH0652.jpg
MK4_0131.jpg
_AZN4201_M.jpg