LIVE PHOTOS & REPORT

Vol.3 柚希礼音

2017.11.10 fri.

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いつもとちょっと違う空間に迷い込みたい日がある。そんな時間を極上のサウンドで彩る「American Express presents THE BLUE SESSIONS Vol.3」。プロデューサー本間昭光がスペシャル・バンドを率いて贈る本当にプレミアムなライブだ。3回目の今回は11月9,10日の2デイズで、ゲスト・ボーカリストは元宝塚歌劇団星組トップスターの柚希礼音。クリスマス・シーズンの賑わいが始まった最初の金曜日ということもあり、この日は熱烈な女性ファンに混じってカップルの姿も多く見られた。

 腕利のサポート陣がさりげなく登場するや豪快なリズムが響き渡った。待ちきれずにいた観客はすぐに手拍子で反応し、期待感いっぱいにステージを見つめる。するとなにやら颯爽と客席を通り抜ける人影が。なんとそれが柚希礼音その人だった。意表をつかれた観客は「ワーッ!」と華やいだ歓声を上げる。「うんうん」と笑顔でうなずく柚希。始まったのは中森明菜の「TATTOO」だった。アルトの魅力がセクシーに響く。エレガントなパンツスーツでステージを左右に動き、一人ひとりにアイコンタクトする柚希。その堂々とした姿と茶目っ気に、みんな一気に心を奪われたようだった。

 「こんばんは!」と元気に挨拶し、「いまだかつてない男性の数と聞いて緊張してました」と言った柚希は、それを確かめるように「どれどれ」と会場のあちこちを眺める。本人以上に緊張していたかもしれない男性客が、思わずクスッとなった。柚希を筆頭に初心者の多かったコットンクラブは、これで一気にリラックスムードに。続いたのは、柚希が「大好き」な平井堅の2曲だった。「世界で一番君が好き?」では、軽やかなジャズビートに乗ってバイオリンと会話するように歌う。本格的なバラード「いつか離れる日が来ても」では、間奏でただ佇む姿にも物語が見えるよう。全身で表現者なのだとあらためて思う。

 「今、料理にハマッてます」というMCには、昔からの女性ファンがどよめいた。「氷を入れるご飯の炊き方」話でしばし笑いも誘ったが、「挑戦しようと思って選んだ」というゴスペラーズの「ひとり」を披露する場面では、一転緊張した面持ちに。結果、本来5人で歌う低音から高音までを文字通りひとりでいく声ワザに大喝采が送られたのだった。「宝塚からはたくさんの教えをもらった」と、舞台『オーシャンズ11』からのナンバー「愛した日々に偽りは無い」も。ダニー・オーシャンという役ではなく柚希礼音としてこの歌と向き合う感慨を、当時からのファンはきっと一緒に分かち合ったことだろう。

 「退団後、悩んだり立ち止まったりしたときに作詞した」という「希望の空」からは、まさに現在進行形の柚希礼音を思いっきり奏でるコーナーとなった。本間昭光(p)、屋敷豪太(d)、根岸孝旨(b )、中村タイチ(g)という最強のリズム・セクションに、竹上良成がフルートやサックスで、藤堂昌彦がバイオリンで彩りを加えていく。シンプルさの奥に職人技の光るそのサウンドが、柚希礼音の歌の魅力をどこまでも引き出し、柚希もそれに身を任せてより自由な表現を見出していく。そのやりとりが実に鮮やかだった。

 それもそのはず。バンマスの本間はトップスター時代にリリースした柚希のソロ楽曲の作曲を手掛けている。柚希にとっては「大先生」。照れつつもともに大阪出身という気安さもあるようで、本間からは最初に顔合わせをした宝塚大劇場での爆笑エピソードも飛び出した。「僕は何を探してるんだろう?」は、退団後さらに深化したふたりのつながりがあってこその最新作。本間節といえる魅力的なメロディを歌う柚希に未来を感じた人も多かったことだろう。

 ラストスパートは「男役をやっていた頃はこういう曲を歌うなんて考えられなかった」というドリカムの「うれしい!楽しい!大好き!」から。開放感と躍動感あふれる姿につられて、弾けるような手拍子が沸き起こる。その勢いに乗って骨太なロック・ナンバー「Maybe if...」を力強く歌いきって柚希は、「ありがとうございました!」と支えてくれたバンドメンバーを紹介した。もちろん拍手は鳴り止まない。うれしそうに、照れくさそうに、柚希はまた「うんうん」とうなずいて会場を見回した。

 そして、一人ひとりの熱い眼差しを受け止めるように、「もうちょっとやろうか? 盛り上がって終わりますか? コットンクラブだけど」と語りかけると、結局そのままアンコール「Yes!世界に魔法が降りそそぐ」に。ふと気づけば、タオル回しならぬ紙ナプキン回しが起こっていた。コットンクラブの赤い紙ナプキンがあんなふうに活用(?)されたのは、始まって以来のことだったのではないだろうか。畳み掛けるように始まった「REON JACK」ではミラーボールも回り、「Yeah! Yeah! Yeah!」と大合唱する客席に柚希が下りてハイタッチする場面も。そして最後、ステージに戻った柚希は、腕を派手に振り回して自らエンディングをビシッと締めた。

 サポート・ミュージシャンを呼び、手をつないでラインナップする柚希。その爽快感いっぱいの笑顔が印象的だった。短い時間ではあったが、柚希礼音の過去、現在、未来がレイアウトされた濃密なライブ。こんなに近くで! という驚きもある非常に親密な空間でもあった。

なお、このライブの模様は12月3日(日)22時からJ-WAVEにてオンエアされる。

是非、ラジオでプレミアムなひと時を味わって欲しい。

(文:藤井美保 写真:高田真希子)

【SET LIST】

American Express presents

THE BLUE SESSIONS Vol.3 柚希礼音

2017.11.10 fri. @ COTTON CLUB 2nd Stage

 

M1.TATTOO(中森明菜)

M2.世界で一番君が好き?(平井堅)

M3.いつか離れる日が来ても(平井堅)

M4.ひとり(ゴスペラーズ)

M5.愛した日々に偽りは無い

M6.希望の空

M7.僕は何を探してるんだろう?

M8.うれしい!たのしい!大好き!(DREAMS COME TRUE)

M9.Maybe If...

 

EN1.Yes!世界に魔法が降りそそぐ

EN2.REON JACK

 

【MEMBER】

音楽監督・Piano:本間昭光

​​Drums:屋敷豪太 

Bass:根岸孝旨

​Guitar:中村タイチ

​Sax:竹上良成 

​Violin:藤堂昌彦 

​ARCHIVES

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